2020年6月14日
 ヘブル人への手紙 11章23〜29節
題目 「神の人モーセ」
桑 照雄 牧師

説教(奨励)

 エジプト王ファラオは、イ スラエルの男子の赤ちゃんを殺すよう命じた。しかしモーセの両親は、信仰によって、モーセを隠した。その後、神の摂理によって、その子はファラオの娘の子 として育てられ、成長するまで実母のもとで養育された。その間に信仰深い両親によって将来のイスラエルの救出者としての必要なすべての教育、特に信仰教育 を受けた。成人後、モーセはファラオに命を狙われててミディアンの地に逃れ、荒野で40年を過ごす。この40年こそモーセにとっては大いなる準備の時だっ た。モーセがすべての人に勝って柔和であったその性質は、この40年をかけて学んだもの。80歳になったモーセに神が現れ、この絶対者の前で、全く打ち砕 かれた。この時に彼にイスラエル民族を脱出させる使命が与えられた。神によって大胆にされたモーセは、太陽神アメン・ラーの子と信じられていたファラオの 前に立ち、イスラエルを救い出した。

 モーセは神の栄光のためには、自分自身に死んだ人であった。主のしもべは、自我を捨て、自分の栄光を忘れ、ただ神の栄だけを願い求める。

 モーセという人は、地の上のだれにもまさって柔和であった(民12:3)。メリバの水の事件で、モーセは唯一の失敗をしてしまったために約束の地に入れ なくなった。しかし、彼の柔和さがどれほど忍耐の伴ったものであったかが窺われる。モーセの柔和さは、無限の忍耐と愛から来ていた。
モーセは、地上では何一つ報いを受けなかった。彼の報いは、地上において与えられるにはあまりにも大きかった。神のしもべは、この地上に報いを求めない。ただ、かの日に与えられる報い、天での報いから目を離さない。
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