1.宣教の命令(1−8)
パウロ
はこの手紙をローマの獄中の中で書いている。ネロによる最期の裁判が冬にひかえ、彼はすでに死を覚悟していた。事実、彼はネロによって殉教している。2テ
モテ書はその数ヶ月前の手紙。彼の後継者、教会指導者でありながら、気の弱いテモテを励まし、誤った教えに警告を与える手紙。パウロの最後の書。
特に4章
前半は遺言としての命令を記した告別説教。みことばを述べ伝えることは、私たちクリスチャン全ての使命。先に救いを頂いたものは、その救いを分かち合う義
務がある。イエス様も復活後、天に昇られる前に、マタイ28:18−20の宣教命令を与えられた。パウロは最期まで、死にいたるまで宣教の情熱、執念に燃
えていた。イエス様からの召しに忠実に歩んだ。偉大な宣教師パウロの姿。
2.人間パウロ(9−22)
老いたパウロ、近づいてくる冬、何よりも獄中で孤独
であった。年老いたパウロには、同じく年を重ねていたルカだけが同行していた。デマスに裏切られ、アレクサンデルに苦しめられ、多くの人に見捨てられた
(16)。地上にある限り、試み、悩みは尽きない。パウロでさえ、年老いた、死の直前まで、様々な問題に囲まれていた。かつては切り捨てたマルコとの和
解、そして人間的交わり、個人的触れ合いを求める姿。パウロも私たちと変わらない人としての心を、弱さを持っていた。
3.私たちへの宣教命令
肉体的、精神的にも私たちと変わらないパウロを通して、宣
教の使命を創造主は私たちに命じる。この手紙はすべての教会、すべてのクリスチャンに読まれるように意図されている。それは歴史上の全教会、全クリスチャ
ンへの主からの不変のご命令。「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい」歳を重ね、獄中で体の自由も制限され、死や孤独との
戦いの中にいたパウロは最期まで、宣教に、主をあかしすることに情熱を燃やしていた。
私たちも、主にお会いする時まで、生涯現役で、主をあかしすることに
情熱を傾けよう。