パウロは、この手紙の締めくくりに、ローマ教会の信徒の個人名を挙げてあいさつを送るのですが、その前に、この手紙をコリントからローマへ運び、手渡してくれる、フィベという名の執事を紹介しています。
婦人執事フィベを覚えながら、私たち泉教会の執事さんたちへの理解と協力、祈りを深め、感謝するひと時にしたいと願っております。
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1.まず「執事職」が、教会にとってどれほど必要であり、大切な働き(役割)を担っているのか、その原点を教会の歴史から覚えたいのです。
それは、「使徒の働き」6:1-6にあります。「執事職」ということばが、生まれた歴史的な現場がここにあります。その必要は、2節と4節です。12使
徒たちの祈りとみことばの奉仕を奪ってはいけない、もし奪うようなことがあれば、教会はいのちを失い、7節のようにはならなかったでしょう。
私たちの教派、日本長老教会は「憲法」(「総則」=理念・使命・役割にも「政治基準各則」=選挙要綱)に「執事職」のために独立した章を設けて「執事職」を重んじていることを覚えたいのです。
2.次いで「執事職」の資格は、何でしょうか。「執事職」を努め果たすことが出来るのは、何によるのでしょうか。
第一テモテ3:8-13です。「執事職」の資格は「非難される点がな」いことです(10節)。そして「執事の務めをりっぱに果たした人」は、神の恵みの
事実があたえられ(13節)、しかも「キリスト・イエスを信じる信仰について強い確信を持つことができる」(13b節)のです。
また「執事職」を務め果たせるのは、何によるのでしょうか。神に、与えられた賜物によることです。ローマ12:6-8の通りです。
3.私たち教会員は「執事職」を良く理解し、協力し、祈ることをもって、執事を祝福をもって選び出してくださった神のみころにあづかりたいのです。執事就職式では、信徒も2つの誓約をすることを思い起こしたいのです(「式分」p.50)。
<結び>私たちが、執事を選ぶことは、じつに教会の歴史、聖書の言葉に拠ることを覚えましょう。「使徒の働き」6:5-7。