2015年1月25日
 ローマ人への手紙15章22〜29節
題目 「聖徒たちに仕える」
高橋 善樹 先生

説教(奨励)要旨

 パウロは、この手紙の15:13まででローマの教会に伝えたかったことを語り終え、終わりのあいさつに入ります。 その中で、ローマ行きを含めた今後の伝道旅行計画を語るのですが、ローマ行きの前に、エルサレムの教会に献金を届けに行く計画を明らかにします。パウロ は、この計画にどのような使命を負っていたのかをたずねながら教えられてまいりましょう。
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1.教会のほんとうの中身は、”交わり、分かち合い、ともにあずかること”(=「コイノニア」)にあることを改めて覚えたいのです。
 26節「醵(きょ)金すること」、27節「もらいもの」ともに「コイノニア」という同じことばが用いられています。「コイノニア」というのは、霊的な交わり、賜物、教会の必要を分かち合うことです。
 教会の見える姿は、”集い、集会”ですが、ほんとうの中身(内実)は「コイノニア」です。
 私たちは、まず、神様に呼び出されて、集うことを基本にして、「コイノニア」へと導かれて教会を形成しています。教会は「コイノニア」の機会を豊かに提 供しています。礼拝、聖餐式、祈りの会、諸集会、学びの会・・・。私たちは、教会=「コイノニア」を覚え、「コイノニア」を通してキリスト者として成長 し、前進してまいりましょう。

2.「聖徒たちに仕えた」パウロの信仰と働きに教えられたいのです。
 パウロがこれまで開拓伝道した教会(小アジア、エーゲ海沿岸の町々)は、パウロの教えに従って「コイノニア」に生きて、当時ききんで貧しくなっていたエ ルサレム教会の人々に贈り物をしました(使徒11:28、29)。マケドニアとアカヤの教会もそうでした。パウロは、この教会の贈り物(「コイノニア」の 実)をエルサレムの教会に確かに渡す(28節)ことを最優先にします。しかもエルサレムには「なわめと苦しみが待っている」(使徒20:23)ことでし た。パウロの心を支えたのは、(1)ききんで貧しい聖徒たちに仕えるためであり、(2)マケドニアとアカヤの教会の聖徒たちの「コイノニア」の心を大切に して、その心に仕えることにあったことを覚えたいのです。

<結び>パウロ自身が「聖徒たちに仕える」者となったのは、もちろん、イエス様の教えに聴き従い、イエス様に倣う者となったからです。
 私たちも祈り求めてまいりましょう。(マルコ10:45)
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