2013年9月8日
ローマ人への手紙12章17〜21節
題目 「善をもって悪に」
高橋 善樹 先生

説教(奨励)要旨

 パウロは、イエス様を信じて救われた者の生き方について、教会の交わりに生きることの基本に続いて(3〜16節)、教会外の”すべての人”との交わりの生き方の基本をも勧めます。私たちの今日の状況に照らして教えられてまいりたいと思います。

              *

1.聖書が教えている、善と悪について正しい理解に立ちたいのです。
 この世が、認めている善と悪は、状況次第で容易に入れ替わります。”殺すこと、盗むことは悪である”しかし、戦争ではどうでしょう。
 人間は、「善と悪を知るようになった」(創世記3:22)かに見えて、善と悪が全くわからなくなったのです。善と悪を知って(=支配して)おられるのは神様であり、みことば(聖書)で明らかにされています。
 人間の善と悪に惑わされたり、だまされてはなりません。神のことばに堅く立ち、まことの善と悪を知って生きる者でありたいのです。

2.”すべての人”に対する神様の要求は、非常に高いのですが、「人にはできないことが、神にはできるのです。」(ルカ18:27)。私たちは、イエス様 の事実に希望と力をいただいています。ひとり子をもおしまず与えられた神のあわれみ、ご愛を信じ、御子を永遠のいのちで復活させられた御力に拠り頼むこと においてです。私たちの信仰が試されています。御霊が後に引くことを留めてくださいます。

3.まことに悪に打ち勝つものは何か。良心を呼び醒(さ)ます者。
 適の「頭に燃える炭火を積む」(20節)とは、善をもって悪に立ち 向かうことであり、敵の心に恥ずかしさ(赤面)と悔いることを強く促すことでした。それは、神様が、”すべての人”に与えておられる「良心」(=善・悪を 知らせ、善を命じ、悪を退ける心)を呼び醒ます行いです。悪に悪をの連鎖を断ち、神の御名において実行できる希望と力を与えられていることを覚え、小さい ことでも生活の只中で勇気をもって実践していきたいと願う者です。

【結び】詩編のみことばから、日常生活への戒めとしたいのです。
「あなたの舌に悪口を言わせず、くちびるに欺きを語らせるな。悪を離れ、善を行え。平和を求め、それを追い求めよ。」(34:13〜14)
このウィンドウを 閉じる