■質問

初めてメールさせていただきます。今、英語の ministerとpastor の違いを
調べています。キリスト教に関してまったく素人なので、「教役者」「牧師」
「教師」などの訳があたるようなのですが(宗派によって違うようですね)、
日本語の違いもよく分かりません。解説していただいたらありがたいです。
                               

■質問の内容の確認

質問有難うございました。英語の minister と pastor と、「教役者」「牧師」
「教師」 の訳語の違いについて説明して欲しい、とのことですね。わかりま
した。    

  

■答え

英語の minister と pastor の違いの説明は、同時に日本語の訳の違いの説明
にもなりますので二つの質問に分けないでお答えしたいと思います。

 Ministerは一般に  minister of the Word  とも言われ、神の御言葉に仕
える者、御言葉の教役者、または教職者、教師と云う広い意味があります。
地域の教会で働くministerを「牧師(pastor)」と呼び、神学校で働く minist-
er を「神学校教師」、海外の宣教地の神学校で教えたり、巡回伝道したり、
教会で牧師をしたりするために海外に派遣される minister は、「宣教師」と
呼ばれます。多くの教派では、これらの教役者となる者を審査をして、認めた
者に資格を与えます。

Pastor は minisiter の資格をもった者が、宣教(毎週の説教)や聖礼典(洗
礼式、聖餐式)の執行の働きや信徒の育成の働きのために、地域の教会に遣わ
されて「牧師」とよばれます。minister は一般的には資格を表わし、牧師は
職種を示します。

日本長老教会の場合、 minister を各教派間で一般に用られている意味より、
厳密な意味を持たせた用語として「教師」を用いています。「教師」は資格名
です。それで、牧師も、宣教師も、神学校の教師も「教師」の資格を持ってお
りますので、「教師」とも呼ばれます。